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2016年11月22日

コンフォートゾーンの作り方




『コンフォートゾーンの作り方』完読。

コンフォートゾーンとはセルフ・イメージによって決められた、その人にとって心地が良い領域のこと。
人はコンフォートゾーンから外れると、居心地が悪くなって元に戻ろうとする。

年収が500万の人はコンフォートゾーンが500万円にある。
コンフォートゾーンを1億に持っていけば年収1億円になることも可能。

冒頭から金銭至上主義的で気に食わない。
と思ったけど、それはコンフォートゾーンを分かり易く説明する為の方便。

とにかく目標は高く設定しなさい。
現状と理想に隔たりが在れば在るほど、その目標を達成する為のアイデアが出てくる。

その高く設定したゴールをリアルにイメージしなさい。
コンフォートゾーンは、より臨場感のある方を選択する。
現状よりも理想の方がリアルになればコンフォートゾーンは理想にシフトする。
理想がコンフォートゾーンになれば、現状の居心地が悪くなる。
すると習慣が変わり思考が変わる。
そこから現状打破のアイデアが生まれる。

高く目標を持つと必ず否定する者=ドリームキラーが現れる。
決して否定的な助言は聞いてはならない。

人は過去をコントロールする事は出来ない。
現在も、過去の選択の結果でありコントロール不能。
人がコントロールできるのは未来しかない。
未来は、いくらでもイメージすることができる。
好きなようにコントロールすることができる。

なので、高い目標を設定すべきである。

「高い目標かぁ」
読み終えて、白幡誠治は呟いた。
高い目標と言ってもねぇ。
無理しないで入れる程度の大学に何となく入って、何となくバイトして、何となく日々を生きている誠治にとって
「そんな事いわれてもピンとこねぇ」
のだ。

【コンフォートゾーンの作り方】の著書、苫米地英人は本の中で『私の最終目標は世界平和』と書いている。
誠治は、鼻で嗤いつつ
「だったら俺も世界平和を人生の目標にすっかなー」
などと軽々しく思う。

目標が決まれば後は強烈なイメージだ。
自分が世界平和に貢献したという鮮烈な暗示。
暗示というより妄想だよな。
と思いつつ誠治は未来の記憶を作り始めた。

何をしたのかは知らないが、とにかく世界中の人から讃えられている自分。
そんな未来のイメージを抱き続けた。

「私は画期的なシステムを作って平和な世界になった!やったー!」

というアファメーションを作って毎日毎日呟いた。

アファメーションを作るのも色々とルールがある。
曰く、一人称であること。
曰く、達成している内容にすること。
曰く、感情を伴う言葉にすること。
曰く、秘密にすること。

などなど11個もある。

こんな事したって変わるわきゃないよ。
馬鹿げてるよなぁ。

と思いつつ律儀にルール通りにアファメーションを作って唱える誠治。

日々、世界平和について考えているうちに戦争について誠治は知りたくなった。

今まで何となく生きてきた誠治は、何となく戦争について調べ始めた。
戦争を調べれば宗教を調べなければならない。
戦争の陰には必ず宗教があるからだ。
宗教を調べれば哲学に行き着く。

半年もすると、誠治は本気で世界平和を考え始めていた。

本気で世界平和を為し得ようとするならば財力が必要だという事に気付く。

しかし、何となくバイトをして生きている男に世界を平和に出来るほどの財力はない。

「クラウドファンディングかぁ」

世界平和を志して9ヶ月たったある日、誠治は突然思い付いた。

クリエイターや起業家が自分の夢を叶えるために不特定多数がらネットで資金を調達するクラウドファンディング。

そのシステムを利用して世界平和の為の資金を集めようと思い立ったのだ。

「いやいや、そんな事で資金が」
と一瞬、否定的な気持ちになったが、自分がドリームキラーになってどうする!と思いとどまった。

誠治はパソコンの前に座った。
クラウドファンディングのサイトを開く。
必要事項を書き入れた。
そして目的の欄に
『世界平和のために』
とだけ書いて全世界に資金を要請した。

その5ヶ月後に有名アーティストが賛同して一気に注目を集める。
2年後には『世界平和財団』を立ち上げる。
財団の目的は世界平和に関するアイデアを募集して審査が通れば『世界平和財団』が金銭的政治的なバックアップをすること。

さらにそれから7ヶ月後に「説教するゾ!」のギャグで大ブレイクした破天荒型芸人がイスラム過激派組織の中ISILに乗り込んで兵士達を笑わせてくる。
と云うとんでもない企画を後押しし見事成功させ、ISILを一部撤退させる。

21年後にはノーベル平和賞を受賞し、世界中の人から讃えらる。

そんな未来が待っている事を白幡誠治は知らずにパソコンに前に座っている。
今から現実になる未来を強烈にイメージしながら。



Posted by koujun at 11:32│Comments(0)
 
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