てぃーだブログ › 我那覇孝淳の『ありふれた日々』 › 脳を活かす勉強法

2017年07月26日

脳を活かす勉強法


『脳を活かす勉強法』完読。
茂木健一郎著。

勉強は楽しみながらやるものである。
その為には脳の【強化学習】のサイクルを回す必要がある。
脳が【強化学習】のサイクルに入るためには【喜び】が必要不可欠。
そのためには、他人に褒めてもらう事、認められる事が必要。
褒められた時の【喜び】が【脳内物質ドーパミン】をつくり、ドーパミンが脳に【強化学習】の環境をつくる。

集中力を高める方程式は「速さ」×「分量」×「没入感」。

脳は追い込まれると力を発揮する。

などなど、脳と勉強についての方法論を解説した本です。

一年間の講演回数42回。取得した資格は134。執筆した本は80冊以上。
私がこれまでどんな本を書いてきたのかというと『頭が良くなるイメージ将棋』『三日坊主ジョギング入門』『細胞から変える、超深呼吸美容法』。
将棋の本を書いたりジョギングの本をかいたり美容法の本をかいたり、とにかく色んな本を書いている。

だから、周りの人から「先生は子供の頃から頭が良かったんでしょうね」と言われる。
だが、実は小学6年まで本当に頭の悪い子供だったのだ。
掛け算九九を完全に覚えたのも中学になってからだったし、平仮名の『は』と『わ』の文章上での違いを理解したのも中学になってからだった。
この話をすると、大抵の人は信じてくれない。

一年間に42回も講演し、134の資格を持ち、80冊以上の本を書く男が、掛け算九九もまともに出来なかったなんて。
そんなどうしようも無い私の才能をいち早く見抜いた恩師がいた。

その恩師は、私が通っていた小学校の校長先生だった。
ある日、その校長が私のクラスにやってきて、担任の先生にこう言った。

「あの子と、あの子は今から凄く伸びる子だからね」と。

私ともう一人の生徒を指さしてそう言ったのだ。
その時のことを私は今でも鮮明に覚えている。
たぶんあの時が人生で初めて大量の脳内物質ドーパミンの放出を実感した日だったと思う。

その後、私は作家になり、指を指されたもう一人は、実業家になった。
二人とも落ちこぼれだったのに。
何を見て校長先生は、私の才能を見抜いたのだろうか。
今でも不思議でならない。
そんな話しを編集者にしたら

「おもしろいですね!ぜひ、その校長先生と対談しましょう!」

と言う事になった。
校長先生はとっくに退職され90歳を超えいる。
まだ御存命なのか心配だったし、元気でいらしても対談をするほどの体力が有るのかも心配だった。

「いやあ、齋藤君。元気そうだね」

対談の会場に現れた校長先生は90代とは思えないほど矍鑠としていた。

「お久しぶりです」
「君の活躍、頼もしく思っていたよ。本も幾つか読んだよ。なかなか面白かった」
「お恥ずかしい」
「今日は、君と対談するという事なんだが、どんな事を話せばいいのかな」
「覚えていらっしゃるか存じませんが、校長先生が小学6年生だった私に指を指して『あの子は今から凄く伸びる子だからね』とおっしゃいましたよね」
「ああ」
「何故、私の才能を見抜けたのですか?今日はそのことを伺いたくて」
「あれは、適当に言ったんだよ」
「え?適当?」
「子供は素直だからねぇ。悪い子のレッテルを貼れば悪い子になるし、良い子のレッテルを貼れば良い子になる。ただ、それだけの事だよ」

なるほど、校長先生はあの時、私に一種の暗示をかけたのか。
あのたった一言で私の脳は強化学習のモードに突入したのだ。

私は久しぶりに会った先生の皺が寄った、けれども変わらない優しい瞳を見ながら、次に出す本の構想を練っていた。

校長先生との何気ない会話で、次回作のアイデアが閃いたからだ

本のタイトルはどうしよう。

『子供の人生を変えるレッテル法』

いや、これでは売れない。

『レッテルマジック〜悪い子をつくる悪魔の魔法〜』

これで決まりだ。



Posted by koujun at 09:00│Comments(0)
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。